8月の作品テーマ『満月の約束』作品名:満月の約束①

ものがたり
昭和19年、秋。
太平洋戦争のさなか 当時僕たちは親元を離れ
遠くの山村に学童疎開をしていた。
いつもひもじく 淋しく 心細くて つらい毎日だった。
そんな折、疎開先の村の老人が教えてくれた。
「中秋の満月の夜、月に願をかけると
 きっとかなうのだ」
そこで僕たちは 真夜中に抜け出して
ひとりひとり 未来に向けて 願いをしたため
丘のポプラの木の下に埋めたのだった。
「どんなことがあっても明日を生き抜いて
未来の願いをかなえたい」
僕らの想いはひとつだった。
20年後の約束。
その日、僕たちはここに戻ってきた。

天上には 白銀の満月
「お父さん どこへ行くの?
 お母さん なにがあるの?」
「ずっと昔 あの丘で
 お月さまとみんなで 約束したのよ
 二十年後の未来の今日を」

第48回『松井商店 ブティックセレクション 成田典子展』

8月の作品テーマ『満月の約束』作品名:満月の約束②

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