千秋はことっと一人で降りた満天の星の中きらきらと笑っている汽車は走りだし…
昔千秋をのみこんだ暗く おそろしい海も今はどこまでもおだやかで千秋は…
ゴトンゴトンと二両の汽車はゴトンゴトンと森の中赤や黄色にいろどられ…
ススキ野原で千秋は大きく手を振ってずっと私を待っていた五才のままで待って…
12才になった私は、一人で汽車に乗り、秋の旅に出る。昔、小さな私となかよしの…
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